2歳トレーニングセールは地位を確立

アメリカにおいて、数ある競走馬を購買する機会のなかで、デビュー前の、いわゆる手垢のついていない馬を購買する最後のタイミングは、2歳トレーニングセールかと思います。セリ会社も、売上を上げていくために、様々に知恵を巡らせながら、セールを運営していますので、多少、新規の開催等もありますが、大まかに、以下が代表的なセールであろうと思います。

  • ファシグティプトン・ガルフストリームセール
  • ファシグティプトン・ミッドランティックセール
  • OBSマーチセール
  • OBSスプリングセール
  • OBSジューンセール

日本よりも先行してトレーニングセールを開始したことで、既にその地位は確立。数多くの重賞馬たちを送り出しています。

Ocala Breeders Sales

 

いわゆる「騎乗供覧」ではない

 米国トレーニングセールの特長は、上場馬の1ハロン・2ハロンの追い切りを開催し、「全能力発揮」に近いタイムで行ない、そのスピードを見せることです。もちろん追い切りの中で、タイム以外の情報を馬は発信してくれていますので、そこを見抜くのもプロの目利きです。

 多くの重賞馬を輩出していますが、過日、日本に種牡馬として輸入された、ミスチヴィアスアレックスもOBS出身馬です。

ご参考までに追い切りの動画をご覧ください:OBS April 2022 追い切りサンプル

米国競馬界の売上は復活してきた!

 去年は、まだまだコロナ禍の真っ只中。ワクチン接種が進み、そもそも拘束されることを嫌がるお国柄のため、昨年後半に入ってから人の流れに動きが出てきて、セールも活発になってきていますが、いくつかのセールのスタッツを比較してみたいと思います。

OBSマーチセール

 

販売頭数

合計金額

平均値

中央値

2021

325

$37,970,000

$116,831

$60,000

2022

378

$49,941,000

$132,119

$75,000

OBSスプリングセール

 

販売頭数

合計金額

平均値

中央値

2021

724

$73,874,900

$102,037

$50,000

2022

713

$92,175,000

$129,278

$65,000

ファシグティプトン・ミッドランティック

 

販売頭数

合計金額

平均値

中央値

2021

357

$33,692,000

$94,375

$50,000

2022

391

$37,297,700

$95,391

$47,000

 いかがですか?興味深くありませんか?

 売上は、2021年と比較して、息を吹き返したという表現がピッタリハマるくらい、上昇しています(ちなみにOBSスプリングに限って言えば、コロナ禍開始直後の開催となった、2020年の売上は$57,715,000、平均値は$91,033ですから、非常に大きな打撃でした)。

 日本では、競馬界には1年遅れで影響がやってくるという人もいますが、経済が、直截的に、すぐ大きく影響するのが米国。購買者が少なかったこともあると思いますが、牧場の生死に直結するような状況下であったわけです。

セールの地を踏んでみて

 私も、久しぶりに今年のOBSスプリングセールに参加しましたが、ワクチンの普及等によって比較的自由に動きやすくなったこともあり、参加者数も例年並み。活発なセールとなっていました。

 来年以降の2歳セールが、どのように推移するかは不明ですが、このまま経済が回復していくと、おそらく馬体金額も上がっていくでしょうが、日本のセールも高騰している状況であり、その傾向も収まることはないと思いますから、その意味では、良質の駿馬を手頃な値段で購買する、良い機会であることは間違いないと思います。 

 今年のセールでも、取捨選択に困るほど、いい馬が上場されていました。今年はもうシーズンはおしまいですが、来年は皆様もぜひ購買をご検討ください。現地でのサポートをさせて頂きます!

今年はいいお馬ちゃんを仕入れることができました!