今季のサンタアニタ競馬場春開催が、先日19日に終了。これから、一瞬ロスアラミートス競馬場に開催を移した後、夏のデルマー開催に移っていきます。
サンタアニタの良いところは、毎開催毎のスタッツがインターネットに掲載されるので、競馬場で起こっている状況を確認しやすいのですが、「ん?」と目を引いたところがありました。
ジョッキー勢力図です。
コンテンツ
長らく君臨したフラビアン・プラは、ケンタッキーへ
長期政権を担った、フランス人の名手、フラビアンは、今年からケンタッキーに拠点を移したことにより、春開催前半から、主にはその姿を消しました(スポットで戻ってきてはいるようですが)。
レース中も周囲の状況をしっかりと把握でき、脚質・馬場を問わない、まさにオールマイティの活躍を見せていたフラビアン。早くもケンタッキーでもその力を見せつけているようで、喜ばしい限り。米国競馬は、フレンチジョッキー大旋風中です。
日本でもおなじみ、ウンベルト・リスポリは戻ってきた。
先日の投稿で書いてみた、ウンベルト・リスポリ。
https://derby-trail.com/apprenticejocks/
彼もケンタッキーに拠点を移しましたが、2ヶ月くらいで戻ってきてしまいました笑
まだ細かいことは話していませんが、おそらくケンタッキーでの競馬なり生活なり、もしくは馬集めかもしれませんが、どうやら水が合わなかった様子。
彼のエージェントは、戻ってきてくれてホクホクといった様子でした。
ウンベルトは、未だにルーラーシップこそ、自分のベストパートナーだったと誇ってやまない騎手。馬主の皆様、ブリーダーズカップの芝部門に遠征される際は、ぜひ登用してあげてください。
ファン・ヘルナンデス騎手の台頭
本稿一番上に配置した、サンタアニタ競馬場のリーディング。
ゴールデンゲートフィールズ競馬場を中心に活動していたトップジョッキー、ファン・ヘルナンデス騎手が、数年前から拠点をサンタアニタに移し、シーズン途中でケンタッキーに移ったフラビアンを抑えて、春開催のリーディングジョッキーの座に輝きました。
昨年もマキシムレートでゲームリーステークスを勝つなど、目覚ましい活躍。その勢いのままに、春の西海岸のジョッキー戦争を制した形。
まだ話す機会がないのが残念ですが、そのうちとっ捕まえて笑、騎乗論や諸々のストーリーを聞いてみたいと思っています。
まだまだ古豪も健在
日本とは少し状況が違うかと思いますが、アメリカも、腕利きのジョッキーエージェントとコンビを組むことが、実績を上げていく最短ルートのひとつといえます。人当たりのいい、厚顔無恥な人が向いている感じの仕事です笑
(ちなみにアメリカでは、新聞記者がエージェントを兼務することはありません)
引退直前の安藤勝己さんのときのように、騎乗数は絞られてきていますが、やはり古豪のマイク・スミス、ビクター・エスピノーザ、タイラー・ベイズらは健在。要所要所で、いいレースをしっかり勝ちに来ますし、マイクは周囲の人間に「もうブリーダーズカップは勝たなくていいんじゃない?」と軽口を叩かれるくらいですから、その実力はまだまだ衰えを見せません。おそらく、身体もしっかり鍛えてメンテナンスしているはず。
今年の3冠では、彼らの活躍は見れず、逆に若手の台頭を許すことになりましたが、競馬はまだまだ続きます。来年は、再びマジックを見せてくれると信じています。
開催はこれからデルマーへ
昨年のブリーダーズカップの舞台ともなった、サンディエゴ近郊のデルマー競馬場。
夏でも涼しく、日本人だと、間違ってTシャツ等で行ってしまうと間違いなく風邪をひくくらいです。
ブリーダーズカップのみならず、普段のデルマー競馬も魅力的。チャンピオンを決めるSignature Raceのパシフィッククラシック、ダート短距離王決定戦のビングクロスビーS等、チャンピオンホースが集まってくるのがデルマー。
ここでもファン・ヘルナンデスが台頭するのか、はたまた2位以下のジョッキーたちが活躍を阻むのか。これから、年末に向かって、楽しい競馬シーズンが続いていきます。まずは夏競馬。彼らの騎乗を楽しみにしていたいものです。