未来のスターたちが続々デビューする下半期

JRA・NARともに毎日新馬戦が開催中

夏前の新馬戦から始まり、スプリントから中距離、芝・ダート、各競馬場、多くのバリエーションの中で2歳戦が開催されています。JRAは特に芝路線で充実。東スポ杯2歳ステークスのように、3歳以降の活躍に胸をふくらませる重賞も用意。無論、朝日杯FSやホープフルステークスのように、G1レースもあるわけですが、やはりそこに至るまでの経緯が楽しいですよね。

アメリカはちょっと違う

日本競馬ほど、その体系が整理されたシステムを持っている国はないと思います。例えば私のいるアメリカでは、Maiden Special Weightというのが、日本でいうところの新馬戦にあたりますが、これも過去3戦勝鞍がない、というものですし、Allowanceというものも、同様の条件だが少し賞金が高い等、少し曖昧な感じも残されています。

つまり、勝鞍(勝利数等)+賞金以外で馬を格付けするものがありません。その代わり、ベイヤー指数というスピード値を表すものがあったり、最近は日本でも注目されていますが、ロンジン・ワールドベストホースランキング、レーティング等が活用されてきました。
ただ、1勝クラス・2勝クラス・オープン、ABC+1・2・3というような、組織内における具体的な格付けがあるわけではないので、ファンにとっては少しわかりにくい構造ではあります。

今年のブリーダーズカップ・ジュヴェナイル優勝のフォルテが、新馬戦優勝した際の写真ですが、この時期のアメリカは、日本とはちょっと違います。

というのが、チャンピオンを決めるレースは、11月第1日曜日のブリーダーズカップであり、もうメインのシーズンは終わっているので、年末まで、ダラダラと競馬が続くというだけで、特別感はあまりありません。

私のいる西海岸のサンタアニタ競馬場&スタッフは、すでに1年間の開催を終え、今はクリスマス翌日に行われるオープニングデーに向けて、英気を養っている状況。馬たちは休みなく調教され、今週末までデルマー競馬、来週からはロスアラミートス競馬場での開催が待っています。でも、やっぱり年末年始がビッグイベントの日本人からすると、年末にかけて盛り上がっていきたいですよね!

併せて読みたい:2022年 米国2歳トレーニングセールの活況

日本では当社選定馬デビューが目白押し

今年の12月はトラヴァーズサラブレッドクラブ2頭に加え、エージェント業務を請け負って購入した3頭、また購入のお手伝いした馬がデビューします。

スモーキンビリー

デビュー戦は惜しくも2着でしたが、OBS4月セールで選定・仲介したスモーキンビリー。

気がつけば、少々時間がすぎて、また今週末に中京でお目見えできるそう。レース後にユタカさんに聞いたところ、「素直で乗りやすいし、良いスピード持ってると思うよ」とのこと。

新たに磨きをかけて、今度は左回りにトライです。左回りしかないアメリカ競馬。米国馬は左回りのほうがいいんじゃないかなーって思っています。

インヒズアイズ

今週末、阪神競馬でデビュー予定の、矢作厩舎の1頭。

追い切りでの身のこなしもよく、歩かせてもよかった。馬体のバランスはいいものを持っていると思うので、中間での調整で良いところがしっかり伸びていれば、競馬でも見せ場があるのではないかと思っています。あとはフィニッシャーたるジョッキーに期待ですが、新馬ですから、あまり無理しないように・・・とは思っているところです。

ラックスアットゼア

ご希望により、馬のチェックその他諸々お手伝いさせて頂いた1頭。

大事に乗り込んでくれるシュウジデイファームさん、美浦・斎藤誠厩舎からデビュー。ケンタッキーで見た時はまだ頼りなかったですが、夏にシュウジデイさんで見たときには、見事に成長。

快速馬・カンタロスを父に持つ牝馬。デビュー勝ちがあっても驚きません。

まだまだいるんですが。

今月中にデビュー予定が2頭いるのですが、そのお話はまた後で。

とりあえず、今週末の競馬が楽しみ。とはいえ、思っているように話が進まないのが競馬。負けても「それ見たことか」とは言わないでくださいね(笑)

出走にこぎつけることも奇跡。(みんな簡単に勝っているように見えますが)勝つことも、かなり奇跡に近いので、気楽な気持ちで見守りたいと思います。