コンテンツ
日本馬の海外での活躍はめざましい
もう今や、全世界の目が、ちゃんとしっかり日本生産馬に向くようになりました。
私が競馬に関心を持ち始めた時代の海外遠征も、その前後で数多くありましたが、おそらくモーリスドゲスト賞のシーキングザパールが、最初の優勝馬だと思います。その後、ジャックルマロワ賞でタイキシャトルが優勝。
エルコンドルパサーの長期遠征+凱旋門賞2着の実績によって、本格的に日本調教馬の躍進が始まりました。
その後も、エイシンプレストン、アグネスデジタル、シーザリオ、ハーツクライ、その他数多くの先達たちがいて、勝った馬も負けた馬もいました。
ただ、近年における活躍は非常にめざましく、私も遠征に帯同した経験のある香港を皮切りに、中東の雄・アラブ首長国連邦、ライジングスターとなったサウジアラビアでの席巻については論を俟たず、今年の、ヘタすると全G1を総なめするぐらいの活躍を見せました。
これから海外遠征に行ってほしい、現役競走馬トップ5
ということで、今日現在の現役競走馬で、ぜひ海外遠征にチャレンジしてほしい馬たちをリストアップしてみました。
第5位 ランディスシティ
というわけで、身内びいきからスタートです(笑)
現在は骨折の影響で休養中、10月頃の入厩を目指してネジを締め直し始めたところです。
新馬で見せた23馬身差の圧勝劇。相手が弱すぎただけ、まぐれ、いろいろ聞かれましたが、「相手が弱すぎた新馬戦で、過去に23馬身差をつけた馬が何頭いるか、教えてもらえますか?」と反論したい。いちおうね、その後も含めて3連勝したんですよ。
で、もともと晩成傾向の強い馬。砂圧を3センチも厚くされて、オフロードサーキットのようになってしまった船橋。足元への負担は大きかったようで、思ったよりも長期の休養を余儀なくされてしまっておりますが、本年後半には、見違えた姿で戻ってきてくれるものと期待しています。
地方競馬所属馬として、BCスプリント優勝、なんてことがあったら楽しいなっていう妄想(笑)
第4位 テルツェット
先日のクイーンステークス。直線の追い比べで、最後の1.5ハロン、全く支点がブレず、ゴール入線まで追い切った池添さんの好騎乗が光ったレースです。
右回りの洋芝に好成績が固まっているようにも見受けられますが、父がディープインパクト、母ラッドルチェンド。母はラヴズオンリーミー。つまりは、リアルスティールやラヴズオンリーユーの半姉にあたる、デインヒルダンサー産駒になります。
今年の秋に、という話にならなかったのが残念ではありますが、ぜひ来年は欧州遠征を敢行してほしい1頭です。もちろん、池添さんとのコンビで。
第3位 ナランフレグ
今春、G1で最も大きな穴を開けたのはこの馬でしょう。何と言っても、ゴールドアリュール産駒のナランフレグ。高松宮記念で、並み居る実績馬を抑えきって優勝。丸田恭介騎手のG1初制覇も印象深かったです。
ダート血統で芝も走れる馬。逆でもいいですが、そういった馬はアメリカダートに非常に向いていると考えていて、去年はそれを、ブリーダーズカップ・ディスタフでマルシュロレーヌが証明してくれた格好になりました。
今年は、これからスプリンターズステークスに向かうようですが、ブリーダーズカップ登録もあることですし、可能であればBCスプリントに挑戦してみてほしいと願っているところです。
いま、これからならば、まだ方向転換する余裕はありますし、もしスプリンターズSを勝つようなことがあれば、しっかりとした実績を引っさげて、堂々と米国入りすることができるはずです。
第2位 ジオグリフ
言わずとしれた・・・というのでしょうか。ドレフォン産駒のジオグリフ。今年の皐月賞を強い競馬で制覇。今秋は天皇賞・秋への挑戦を表明しているようです。
血統も・・・まぁ、そうなんですが(笑)、馬体が欧米の競馬向きな感じがしているんです。そのため、バミューダ種の芝をこなせるならば、十分チャンスがあるのではと考えています。
天皇賞・秋は、日本競馬として十分権威のある重要なレースですが、残念ながら、日本のレースを勝っても、世界ランキングのトップは狙うことが出来ません。これについては、未だにつきまとう、「日本は競馬後進国」というイメージが邪魔しているのではないかと、邪推せざるをえないくらい、下に見られている状況。欧米のトップクラスを相手のG1を勝たないと、評価されないのです。
アメリカ、ヨーロッパ、どこでもいいですから、行ってみてほしいです。と言ってる間に、たぶん下半期の香港か、来年のサウジあたりには行っているでしょうね(笑)
第1位 メイケイエール
近年稀に見る、個性派の暴走天使・メイケイエール。
ディープ系牝馬としては、現役での中でもトップクラスのポテンシャルを持っていると確信しています。
なんでこんなにおとなしいのに、競馬に行ったらああなるんだろう・・・と思う人も多いと思いますが、エールほどではないにしろ、そういったオン・オフがある馬は、結構多いです。
おそらくこれは生まれながらの性格で、セリの下見でヨタヨタ歩いている馬が、セールスリングに来たらシャキッとして別の馬みたいになることもよくあります。
エールは、おそらくそのスイッチの切り替えが上手ではないのでは、と思っています。つまりは、切り替えの振れ幅が大きいという感じ。ただ、ワンターンのスプリント戦であれば、十分戦えていますし、後は運次第。直線系のレースには向かないように思いますが、BCスプリント・香港スプリントであれば、良い競馬を見せてくれると思います。
本当に日本馬は強くなった
下半期も、矢作厩舎のバスラットレオン、キングエルメスの英仏遠征を皮切りに、凱旋門賞での日本馬の活躍も期待されています。ハイペースでも逃げ切れるタイトルホルダー、武豊騎手に6度目のダービー戴冠をもたらしたドウデュース。ドバイゴールドカップを制したステイフーリッシュ等、楽しみなメンツが揃っています。
日本馬は強くなりました。自信を持って、海外の舞台に遠征してほしいと思います。